🔥 実験51(後編)テーマ
【アンテナを立てろ】

Artist: Pamela Colman Smith
Public Domain via Wikimedia Commons
前編の記事はとっくに完成していた。
それなのに、なぜか投稿できなかった。
忙しかったからではない。
観測が終わっていなかったからだ。
カードを引いてから約1か月。
私はずっと、
「皇帝=回す側へ移行するカード」
だと思っていた。
実際、
理想だった在宅業務は実現し始め、
チームも少しずつ形になり、
私は現場を走る人から、
全体を見る人へ移行し始めていた。
「将の器」
そんな言葉が何度も浮かんだ。
キングダムの信のようなリーダーになりたい。
皆を守りながら前へ進む人になりたい。
そんな観測だった。
でも皇帝はそこで終わらなかった。
最後の最後に、
とても地味な試験問題を出してきた。
それは電車の中での出来事だった。
私は優先席に座り、
友人へLINEを送っていた。
彼は隣で立っていた。
優先席は空いていたが、
「必要な人のために空けておく」
と言って座らなかった。
その時、一人のおじいちゃんが乗ってきた。
私は気付かなかった。
スマホを見ていたからだ。
おじいちゃんは少し躊躇し、
私の近くには座らず、
遠くの空席へ向かったらしい。
私は何も見ていなかった。
降車後、彼が言った。
「それでは障害児支援なんか出来ないよ。」
痛かった。
本当に痛かった。
でも彼は続けた。
「悪気はないのかもしれない。でも、もっとアンテナを張らないと駄目だよ。」
そしてこうも言った。
「才能がないなら努力するしかない。」
さらに最後に、
「ごめんね。でも、みまさりがやりたいことを実現させて欲しいから言ってるんだよ。」
と言った。
私は返す言葉がなかった。
悔しかった。
情けなかった。
でも同時に、有り難かった。
そこまで本気で私の夢を考え、
耳の痛いことを言ってくれる人がいることが嬉しかった。
だから私は反発できなかった。
彼の言葉の奥にあるものが見えてしまったからだ。
私は以前から、
障害児支援や保護者支援をしたいと思っている。
でも同時に、
その世界の重さも理解しているつもりだった。
だから、
やりたい。
でも怖い。
その間をずっと行ったり来たりしていた。
私は思った。
私には資質がないのかもしれない。
人を見ていない。
自分のことしか考えていない。
そんな風に落ち込んだ。
でも、一晩観測して分かった。
あれは失格通知ではなかった。
試験だった。
そして試験は、
落とすためにあるんじゃない。
育てるためにある。
🌱
私はアンテナが低かったんじゃない。
新しいアンテナを立て始めたところだった。
📡
その時、気付いた。
私はこの夢を軽い気持ちで語れなくなっていた。
障害児支援も。
保護者支援も。
人を支えるということも。
全部、本気で向き合うなら覚悟が必要な世界だ。
夢は遠い時は軽い。
近付くと重くなる。
でも、
重さを感じられるようになった夢だけが現実になる。
そして私はもう一つ気付いた。
私はこれまで、
事務支援をしていたつもりだった。
経理支援をしていたつもりだった。
チームを整えていたつもりだった。
でも本当は違った。
私はずっと、
人を整えていたのだ。
社長を整え。
チームを整え。
仕組みを整え。
関係性を整え。
安心して前へ進める状態を整える。
私は昔から、
「整える人」
だった。
皇帝は最後に教えてくれた。
王様とは、
偉くなる人ではない。
守る人だ。
社長を見る。
チームを見る。
子どもを見る。
保護者を見る。
そして目の前の人を見る。
人を見る王様になれ。
📡アンテナを立てろ。
それが、
実験51 皇帝が私に残したメッセージだった。
無敵だと思った。
でも本当に手に入れたのは、
無敵さではなかった。
人を見る視点だった。
そして私は今、
少しだけ分かる気がしている。
皇帝とは、
人を動かす力ではなく、
人を見る力なのだと。
👑📡🌈
実験51 皇帝
観測終了。
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